インストールの準備
KVSでは,描画のために,OpenGLの他にGLEW (OpenGL Extension Wrangler Library) を必要とします.
本Tutrialでは,KVSおよびGLEW等ライブラリのインストール先は「ユーザのホームディレクトリ/local」内とします.
準備として,KVSライブラリをインストールするために自分のホームディレクトリ直下に「local/kvs」を作成し,
また,さらに他のライブラリをインストールするために「local, local/bin, local/lib,local/include, local/include/GL」を作成しておきます.
まず「local」ディレクトリをホームディレクトリ直下に作成し,移動します.
$ cd <-- ホームディレクトリに移動
$ mkdir local <-- localディレクトリの作成
$ cd local <-- localディレクトリに移動
「local」ディレクトリ内に必要なディレクトリを作成します.
$ mkdir kvs <-- kvsライブラリのインストール先ディレクトリの作成
$ mkdir lib <-- 以下その他ライブラリのインストール先ディレクトリの作成
$ mkdir bin
$ mkdir include
$ mkdir include/GL
$ mkdir src <-- ダウンロードしてきたソースファイルの保存先ディレクトリの作成
環境変数を設定する
KVSを利用するためには,環境変数『KVS_DIR』を設定する必要です.
さらに,ここではGLEWを~/localにインストールしますので,環境変数『KVS_GLEW_DIR』も設定します.
また,KVSでインストールされるアプリケーションを使うため,$KVS_DIR/bin をPATHに追加します.
使っているシェルにあわせて以下の1または2のいずれかの設定をして下さい.
1. bash の場合
~/.bashrc に以下を追記:
export KVS_DIR=$HOME/local/kvs
export KVS_GLEW_DIR=$HOME/local
export PATH=$KVS_DIR/bin:$PATH
2. tcsh の場合
~/.tcshrc に以下を追記:
setenv KVS_DIR $HOME/local/kvs
setenv KVS_GLEW_DIR $HOME/local
setenv PATH $KVS_DIR/bin:${PATH}
GLEW をインストールする
GPU版の粒子ベースレンダリングを使用するために,GLEWライブラリが必要です.
ここ:
からSource のTGZをダウンロードします.
(2017/4/12 現在の最新版は2.0.0)
ダウンロードしたソースファイルを「~/local/src」ディレクトリに移動し,解凍,コンパイル作業を行います.
$ cd ~/local/src
$ mv ダウンロード先/glew-2.0.0.tgz . <-- ダウンロードしたGLEWを「local/src」に移動
$ tar xvzf glew-2.0.0.tgz <-- 解凍
$ cd glew-2.0.0 <-- 解凍先のディレクトリに移動
GLEWのインストール先を変更する
makeを実行する前にMakefileの43行目あたりにある
GLEW_DEST ?= /usr
を以下のように自分のインストール先ディレクトリに変更します.
GLEW_DEST = $(HOME)/local
次に,以下を実行すればインストールできます.
$ make <-- コンパイル
$ sudo make install <-- インストール
(パスワードを聞かれるので,自分のパスワードを入力する)
KVSをインストールする
~/local/srcディレクトリに戻ってから
Gitを使ってソースをダウンロードします.ソースファイルの保存先は「kvs-src」とします.
$ cd ~/local/src
$ git clone https://github.com/naohisas/KVS.git kvs-src <-- ソースファイルのダウンロード
ダウンロードしてできたフォルダ『kvs-src』に移動します.
$ cd kvs-src
CUDAやOpenCVなど他のライブラリとし一緒に使用したい場合は,フォルダ内にある『kvs.conf』内で,使用したいライブラリを「1」にする(以下は,標準のkvs.conf).使用したいライブラリは事前にインストールしておく必要があります.
KVS_ENABLE_OPENGL = 1
KVS_ENABLE_OSMESA = 0
KVS_ENABLE_GLU = 1
KVS_ENABLE_GLEW = 1
KVS_ENABLE_OPENMP = 0
KVS_ENABLE_DEPRECATED = 0
KVS_SUPPORT_CUDA = 0
KVS_SUPPORT_GLUT = 1
KVS_SUPPORT_OPENCV = 0
KVS_SUPPORT_QT = 0
オプションが選択できたら『kvs.conf』を保存し,KVSをコンパイルする
(ここではkvs.confは変更していません).
$ make
エラーなくコンパイルできれば,
$ make install
を実行すると,最初に設定した KVS_DIR にインストールされます.
Modefied at April 12, 2017